DOLK(ドルク)の最人気作品 "Teddy Riot"のキャンバスです。 恐らくここまでクラスの偉大な作品の額装は年に一度どころではなく、数年に一度でも手掛けることが出来れば幸せぐらいな話です。
Teddy Riotのキャンバスは3点しか製作されておらず、額装店を始めて今年で15年目ですが、Teddy Riotのキャンバスの額装はもちろん初めてですし、恐らく今回が最初で最後でしょう。 そのことを噛みしめつつ完成後、いつもより時間をかけて撮影しました。
かなり大きい作品(1メートルの正方形)なので、仕上がりの重量を考慮してKIRI(桐材)のフレームで製作させていただきました。この大きさ(フレーム外寸 1116mmの正方形)で驚異的に10kgを切る事に成功しました!
ここで桐のことをちょっと詳しくお話ししたいと思います。
日本では桐と言えば【タンス】です。 太平洋戦争以前頃までは女の子が生まれると桐の木を植え、二十数年後に嫁入りが決まると成長した桐の木を使ってタンスを作り、嫁入り道具に持たせて嫁がせる風習が林業が盛んな地域では珍しくはなかったようです。
20年ほどでタンスが作れるぐらいですから桐は非常に成長の早い木材です。
成長の早い木の特徴は非常に軽い、しかし、それ故に強度に問題が出やすい。
しかし、桐はタンスに使われるぐらい強度が充分あり、更に湿気にも乾燥にも強く、防虫効果も高い木材です。
だから日本の気候にピッタリで湿気や乾燥に弱く、虫が大敵の絹織物の収納に桐ダンスが永きに渡り重宝されて来ました。
【湿気と乾燥に強い!防カビ!防虫!という事は!?】
着物だけでなくアート作品を飾るのにも実は最適なんだと言う事を、閃きました!(恐らく世界初です!笑)
桐の最強伝説を最後にもう1つ。桐は燃えにくい材でもあるのです。
桐の発火点は425℃と他の乾燥木材(杉の発火点は238℃)と比べて非常に高く、特に20ミリ以上の厚さがある桐タンスの場合、発火せずに表面が炭化してしまうといわれています。内側に空気層が多いため、燃えても表面が炭化しやすく、内部まで燃えるのに時間がかかるのです。
よく金庫の内部に桐が使われているのは、火災にあっても重要な書類を熱から防いでくれるからなのです。
このKIRIのフレームを作ってくれた、sugiyamakaguの3代目が桐に関してこんな事を教えてくれました。
【ある家で火災が起こった時、鉄製の金庫は燃えてしまっていたけど桐で出来たドアは燃えていなかった!】
鉄粉の発火点が315〜320℃に対して桐が425℃ですから、決して家具職人の間で広まっている都市伝説ではなさそうです(笑)
※桐自体は防虫、防カビ、燃えにくいというアートを飾るには最高の特色がありますが、アクリル版を使っていますので桐の効果が100%生かされる訳ではありませんので、桐にまつわるウンチクやロマンを楽しむ程度で受け止めていただければ幸いです。
作品の迫力を感じていただけばと思い僕が横に立って撮影してみました。
額装費の内訳
額縁 KIRI - Black(UVカットアクリル)サイズ2200 128,441円
マットボード(ホワイトクロス)サイズ2200 / マットボード幅50mm 27,588円
立体仕様の追加代金 21,175円
額装合計金額 177,204円(税抜き)
フレーム外寸: 縦 1116mm × 1116mm × 厚み 50mm
額装総重量: 9350g
アーティスト: DOLK(ドルク)
作品名: Teddy Riot - Canvas
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僕は本気で【世界最高峰の額装を作り続けて行きたい!】と思って日々取り組んでいます。
この14年の間に(2021年時点)5000点を超える本気の額装を手がけて来ました!
仕事もプライベートも、つまり人生全てにおいて、妥協することが大嫌いなので【利益追求のための手抜き】は一切やりませんし、そんなことをこそっとやる職人とは、絶対に仕事を一緒にはしません!
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